渡航一か月程前にミャンマーでの洪水の様子が報道されていたため,
この年は雨が多いのかと思いきや,
飛行機からは眼下の街がよく見渡せる雲一つない晴れた昼過ぎ,
以前タチレクに日帰りで訪問してから興味を抱いていたミャンマー。
以来もう一度訪れたいと気にかけており夏季休暇を利用して再訪した。
この時, 日本人の入国にはビザが必要だったので, あらかじめinternetで申請して取得しておいた。
だが, 入国審査では碌にビザも確認されないまま直ぐに入国する事ができた。
なおその後に日本人の観光はvisaなし入国が解禁になった。
せっかく面倒な手続きと料金を払って取得したのに, なにか悔しいなと思いながらも,
visaなし入国が解禁になったら, おそらく観光客がどっと増えるだろうから
俗化する前に見られて良かったと考え直すこととした。
空港で入国審査を抜けたら直ぐにsimカードを購入。料金は4ドル程度だったと思う。
ショップの店員が全ての設定をしてくれるのだが, 手違いがあり20分程かかってしまった。
この時にあれっと思ったのは店員の化粧。
以前にタチレクを訪れた時には女性は全員タナカをつけていたのだが,
ショップ店員にはつけていない女の子もいた。
聞いてみると私は好きではないとの事。
旅行者ブログやガイドブック等でもタナカはよく取り上げられているので
ミャンマーの女性は全員付けているものとばかり勘違いしていたのだが,
どうやら毎日外国人と顔を合わす空港をはじめ現代風の価値観変化も生じはじめているようだ。
この際に政府観光相と書かれた案内所で事前にネットで調べていた
無料の市内までのエアアジアバスの乗り場がどこにあるのかと聞いてみる。
すると無料ではなく5ドルとの事。
そんなはずはないと近くにいた警備員など片っ端から地元の人に話しかけるも
全員が同じ回答であった。
どうやら制度が変わったのだろうか。
仕方なく, いくつかバス会社のブースを当たって一番安かった
4,000kyat(300円くらい)のSHWE NAN SANというバス会社の切符を購入。
行き先をマンダレー駅と伝えてからバスに乗り込むと, ほとんどの乗客は欧米人であった。
市内までの道はやはり舗装が行き届いておらず, よく揺れる。
必死に外の景色の写真を撮ろうとするのだが, ぶれてしまいなかなか良い写真が撮れないのだ。
風景は平和な田園地帯が広がるのどかそのものではあるのだが, 田んぼに混ざってパゴダがしばしば現れるのはビルマならではであった。
仕方ないので, 途中で諦めてバスに揺られていると段々と景色が変わってきた。
マンダレー市内に入ったのだ。
線路沿いに駅前の南北に延びる道を北上していく。
マンダレー駅に程近いショッピングセンターに両替のため行きたかったのだが,
その前をちょうど通ったため, そこで降ろしてもらう事とした。
降りると眼前には巨大なショッピングセンターが。
以前にタチレクで見てきた近代的建造物など何もないミャンマーとは正反対の側面であった。
それでも中に入ると, 閉まっている店舗も結構多くて, そういった店舗前の床や
階段で何をするともなく座り込む親子など先進国とは異なる, アジアらしさも随所で見る事ができた。
両替店でミャンマーキャットを手に入れてから近くのマンダレー駅へ向かう。
歩いて15分程と聞いていたのでトゥクトゥクの誘い (といっても他国と比べるとすごく謙虚) は振り切って一人歩くのだが,
太陽の熱を遮るものがなく, 歩道もきちんと整備されていないため,
やっとこさ駅に着いた頃には体感で30分程歩いたかのように疲れてしまった。
駅ではインドと東南アジアの境界にある国らしく多くの人が寝そべっており,
頭の上に籠を乗せた物売りのおばちゃんや切符を求める人々がひっきりなしに行き交っている。
こういった光景を見て何故か安心してしまうのは自分が旅慣れた証しだろうか。
喉が渇いてしょうがなかったので2階にあるキオスク, もとい売店屋台にて
地元のジュースを購入してみる。
これが意外にも美味しかった!30円程だったが, ナタデココが入ったジュースで干からびそうな自分は生き返ったような気分で一気に飲み干してしまった。
自分が空き缶の捨て場所を探していると, それに気づいた床に寝そべっている人達が
場所を教えてくれた。
こんな都市でもミャンマーの人はやっぱり親切である事に安心する。
話しかけてきたバイクタクシーにマーケットへ連れて行って貰う。
値段は1000チャット程で70円程度とめちゃめちゃ安い。地元民と同じ価格だろうか。
このマーケットは巨大であった。
数区画を使っているのでどこが一番賑わっている所かと色々歩いていると
結構な時間が経ってしまったが, 一番メインの通りに出る事ができた。
様々なものが売られているが宝石を扱っている店, 加工する店がしばしば見られるのが
ミャンマーの特徴であるようだ。
また一歩路地に入るとスラムのような通りになるが, 入っても身の危険は感じられなかった。
パイナップル売りが多い事に気付いたので,
愛想の良い店で買ってみる事にした。うん。美味しい。
パイナップルを食べながら, とぼとぼ歩いているとバイクタクシーの運転手が話しかけてきたので,
地球の歩き方を開いてピンウールウィン行きのバス乗り場の場所に連れて行ってくれと1000チャットで頼む。
どうやらすぐ近くだったようで, ものの2, 3分で到着してしまった。
だが, どうもバスが見当たらない。場所は確かに地球の歩き方に書いてある場所だ。
運転手に聞くと, どうやら1ブロック戻ったところにあったらしい。
もう一度乗せてもらい, やっと見つける事ができた。
乗用車の前でスタッフらしき人に尋ねると5000kyatsとの事。
地球の歩き方に記載されていた3000kyatsの料金より高いので, おかしいというと
どうやら乗り合いタクシーの値段だったようだ。
通りの向かいにピックアップトラックがあり,
料金を払うと1500kyatsであった。
どうやら乗り場の情報も含めて地球の歩き方の記載が少し間違っているようだ。