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【世界旅ブログ】アジアの辺境・奥地へ

【青函連絡船にのり大都会へ】インドネシア横断旅:前編その九:ジャカルタ

遂に長かったスマトラ島を抜けてジャワ島にやって行く日が来た。

バンダアチェから始まり長距離バスによってロクスマウェ・メダン・ブラスタギ・パラッパ・ブキティンギ・パレンバン・そしてバンダルランプンとやってきたが今日は首都ジャカルタへと行く日である。

 

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結局インドネシア横断旅と称してバリ島や欲を見てチモール島を目指すと豪語した今回の旅も思いのほかスマトラ島が大きくて時間がかかってしまいジャカルタで一旦旅は終わりである。

とはいえジャカルタと言えば人口過密の超巨大都市である。

ゆったりしたスマトラ島とは異なり犯罪の匂いもする場所だから気を引き締めなければならない。 

先ずバンダルランプンからバスで郊外のバカウニ港へ行く。ここからジャワ島行きのフェリーが発着しているのだ。

 

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前日ホテルでバウカニ港への行き方をロビーで確認していたのだが最初きいたときは150,000ルピアで車を出してくれると聞いていたのに、次に確認で聞いた時には200,000ルピアに、その次には500,000ルピアにまで上がったのでやめにした。

行き方はネット上で検索しても出てこないがとりあえずバスターミナルまで行けば何とかなるだろうと信じていくこととした。

14,000ルピアのバイタクでやってきたバンダルランプンのラジャバサバスターミナルはなかなか大きな施設。

これまでこの島で訪れた中では一番しっかりした作りである。

入口で降ろされたらバスを探すのに相当時間かかっただろうが, 

ちゃんと目的のバスのところまで送って貰えて助かった。

 

バカウニ港行きは頻繁に発着しているようで,

同時に何台かが待機していて先に出るバスから順番に乗客が乗せられていく。

出発時刻は7時10分頃。

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最初料金が分からずぼったくられるのではないかと警戒していたのだがバスの中にはデカデカと固定料金が掲示されていた。

30,000ルピアなので日本円にして200円程である。

昨夜宿泊したホテルでも送迎サービスをやっているというので値段を確認したところ提示された500,000ルピアとは大きな違いである。

(最初150,000ルピアというので利用しようかと思ったが, 次に聞いたら200,000ルピア, 最終確認ではもっと高かった事が発覚)

 

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海沿いの道に沿って何事もないのどかな道のりを行く。

しかし後で気づいたのだが, この場所先日発生したスンダ海峡地震津波被害エリアに含まれていた。

あまりに牧歌的な雰囲気に油断していたが, ここもまた災害と共に生きる地域だ。

とはいえ道路から見える範囲では被害の様子は確認できずじまいであった。

(今回は対岸のジャワ島側での被害が目立ったようだ)

 

ja.wikipedia.org

  

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一部港近くでは高速道路も敷かれている。

スマトラ縦貫高速道路というのを建設しているはずなのでその一環だろうか。

今はごくわずかな区間に過ぎないが, おそらくバンダルランプンの街までいずれ延ばしてゆく計画だろう。

ローカルバスで一般道を走るのには非常に時間がかかったが, 高速は流石に早い。

この道の先には海が広がっている。

 

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バスはフェリーチケット売り場の真ん前に停車した。

皆大きな荷物を抱えて中に入っていく。

 

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中へ入るとカウンターの前で6レーン程に分かれて列がなされている。

自分も並び30分程経ってやっと自分の番が回ってきたかというところ。

ところがカードは持っていないかと聞かれる。

いやそんなものはないぞと答えるとスタッフが代わりに買ってきてくれた。

どうやら専用カードを購入してから並ばなければならなかったようだ。

もう一度並びなおす手間を考えるとこの対応は有難い。

カードは別にしてフェリー代は15,000ルピアである。

 

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ちゃんとしたゲート式になっていて無賃乗船ができないようになっている。

階段を上がり船へ向かっていく。

 

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途中のカープールは広大な敷地。

これだけ多くの車が乗船待ちする事があるのもインドネシアで最も多くの人口を抱える二つの島を結ぶ航路ゆえだ。

 

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前方の大きな船が今回乗船するフェリーだ。

あまり期待していなかったが見かけはなかなか格好良い。

 

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乗船客エリアへ入ると売店が。

日本と同様船の中では相場よりも値段は高め。

 

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中には日本語で書かれた図面が掲示されている。

この船が実は青函連絡船として日本で運航されていたフェリーである。

外観などは塗装しなおしたのだろうが船の中にはところどころ日本語が残っている

下写真のドアノブ上に書かれているおすという字もその一つだ。

 

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冷房の効いた船内で横になれるスペースや椅子のあるエリアは乗船料とは別に客室料金(10,000ルピア)を徴収される。

といっても70程度だから多くの地元の人も利用している。

 

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船内では水着の美女が躍っている謎の映画が上映されていた。。。

外は流石に暑いが, 景色は雄大

この海峡ではこの船以外にも本州と四国を結んだ本四連絡船など多くの中古日本船が航行しているそうだ。

 

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対岸には二時間程度で到着か。

船着き場からは小山の斜面まで住宅が建てられている様子が見える。

ジャワ島の人口密度の高さが感じられた。

 

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このラクからジャカルタまでは鉄道が走っている。

といっても一日に数本だ。

昼間の便には残念ながら間に合わなかったのでバスを探す。

 

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地元の人に付いていけばジャカルタ行きのバスへたどり着けるかと思い進んでいく。

途中の大きな建物の中も通り過ぎて進み屋台通りのようなところも超えていくと・・

 

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アスファルト舗装もままならない雑なバスターミナルっぽい空き地に停まっていたバスに乗り込む。

最初ジャカルタ行きかどうかよく分からなかったのは, ジャカルタ市内のどこのバスターミナル行きかで沢山種類が分かれているからであった。

ジャカルタ周辺の地名もこの時点でよく分かっておらず, とにかくジャカルタにさえ辿り着けば良いので地元の人が沢山入っていくバスに乗り込む。

バス料金は50,000ルピア(400円程)だった。

 

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途中の街のバスターミナルにも寄ってから高速道路ジャカルタを目指す。

ここのバスターミナルでは物売りの兄ちゃんから400円でイヤホンを購入した。

ちゃんとした長距離の高速道路が整備されているのはジャワ島ならでは。

スマトラ島ではせいぜい空港と街中を結ぶ程度のものであった。

 

面白いのは一度高速道路に入るとインターチェンジを降りて人を降ろすのではなく, 高速道路の途中で停車するのだ。

降りた人は明らかに正規ルートではなかろうが高速道路の側壁と急な斜面を下って下道に入っていく。

下の写真は分かりにくいがその様子である。

バスの乗客が壁を乗り越えてゆく

 

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そして夕方頃にジャカルタへ到着である。

バスターミナルや鉄道駅ではスリがたむろしているという情報があったので終点まで行かず直前のショッピングセンターで下車。

そこでトイレ休憩してからバイクタクシージャカルタ中心部のホテルを目指す。

400円程度。

ジャカルタでは知り合いと会う予定だったので近くのホテルをこの時予約した。

 

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ジャカルタ鉄道も日本の中古車輛が多い。

平日の通勤時間帯だったので渋滞も激しい。

バイクタクシーでなかったらスピードは半減しただろうと思う。

とはいえバスターミナルは郊外の空港近くで中心部からは離れていたので向かっているうちにどんどん日が暮れていく。

しかも途中でガソリンがなくなりかけて給油する。

(ここでも給油待ちの行列が)

 

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なんやかんやあって約束の時間から大分遅れつつも無事にジャカルタのホテルへ辿り着いて友人と合流。

高級ホテルで食す久しぶりの日本食は最高だった。

 

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ジャカルタではこれまでの貧乏旅行から打って変わって4000円くらいの食事をしたり、バイタクが捕まらないので代わりのタクシーが700円くらいしたりと一転豪華な生活を送ってしまった。この後は空港までの鉄道が出るBNI駅までバイタクで移動して(15,000ルピア)鉄道で一時間ほどかけて空港へ移動して(70,000ルピア)帰国。待っている間にタイティー(25,000ルピア)やミートスープ(50,000ルピア)を買ったりしていたがこれらも少し割高だ。

これでこの旅も一旦おしまいである。

バンダ・アチェから始まって長かった道のりを超え遂に首都ジャカルタまで辿り着いた。

これまでの自分の旅の中では最も旅行者が行かないところを旅しただけに感慨も一塩である。

とにかく無事に帰途に着けたことに, そして仲良くしてくれた途中で出会った人達に感謝したい。

自分が今まで気にもかけていなかった土地に情に熱い人達が沢山いた事を発見できたのは大きな収穫である。

いずれまた彼らとも再開してみたいものである。

 

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 終